myINDEX 特集講座
内藤忍のインデックス投資塾
皆様、はじめまして!
この度、myINDEXのサイト運営者、加藤優一さんとご縁がありまして、こちらのコーナーで毎月コラムを書くことになりました。
投資の初心者向の方を対象にわかりやすく役に立つ内容をお届けしたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
(内藤忍氏の詳しいプロフィールはこちら)
内藤忍さん
 
 

第四回 インデックスにも色々問題がある

myINDEXサイトをご覧の皆様、新年おめでとうございます!
マネックス・ユニバーシティの内藤です。
本年もこの『インデックス投資塾』をどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今まで、インデックス運用が特に投資初心者の方に向いた投資手法であることを説明してきましたが、今回はインデックスの問題について考えてみたいと思います。
自分で銘柄を選んでも簡単には市場の平均に勝つことができない、というのがインデックス運用をおススメする一番大きな理由ですが、インデックスにもいくつかの問題があるのです。

例えば、日本株のインデックスとして代表的なのは日経平均ですが、この日経平均にもいくつかの問題があります。

問題1 構成銘柄の問題
日経平均は、日本の株式の中の225銘柄から構成されています。
東証一部の大型株に偏った構成であり、日本株全体を代表するインデックスとは言えません。
問題2 計算方法の問題
日経平均は、構成している225銘柄の単純平均です。
この方法だと、値がさ銘柄(株価水準の高い銘柄)の比率が高くなってしまうという問題があります。
株価を使った単純平均よりは、時価総額を使って比率を計算した方が、より市場全体の動きに近いインデックスになると言えます。
問題3 銘柄入替の問題
日経平均の構成銘柄を選ぶのは、日経新聞社です。この銘柄構成は時々見直しされ、構成銘柄を入替えていきます。
産業構造が変化し、新しい企業が成長してくれば銘柄入替えは避けられないことではあるのですが、入れ替えが恣意的になってしまうと、インデックスの一貫性が失われます。
また、銘柄入替えを先取りした取引によってインデックス投資家に不利益が発生してしまう問題も指摘されています。

同じ日本株のインデックスでもTOPIX(東証株価指数)は、構成銘柄が東証一部の全銘柄になっています。
日経平均よりは広い銘柄をカバーし、時価総額で計算され、銘柄の恣意的な入替えもありません。しかしTOPIXも完璧なインデックスとはいえません。

つまり世の中に存在するインデックスには、すべて何らかの問題があり、完璧なインデックスというのは存在しないのです。
だからと言って、インデックスを無視するわけにはいきません。

もしインデックスファンドで運用を始める場合、ファンド購入の前に、そのファンドが連動するインデックスの特徴、算出方法、構成銘柄などを確認しておくようにしましょう。
同じ投資対象でもインデックスが異なれば、違った運用成果になることがあるのです。
インデックス運用もやり方を間違えると、思わぬ落とし穴に陥ってしまうリスクがあるのです。

<まとめ>
  • インデックス運用にも問題点が存在する
  • インデックス運用の前にインデックスの特徴、算出方法、構成銘柄などを確認する
  • 複数のインデックスの中からベターなものを選んで使うようにしよう

(更新:2011年1月)
 
     


~さらに勉強されたい方は、内藤忍さんの著書をぜひご覧ください。

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内藤 忍 (ないとう・しのぶ)
マネックス・ユニバーシティ社長
1964年生まれ。1986年、東京大学経済学部卒業。1991年、米MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。
銀行、投信投資顧問、証券会社などを経て2005年11月より現職。 セミナーや講演、メディアなどを通じ、幅広く投資家教育を行っている。
主な著書に10万部を超えるベストセラーとなった『内藤忍の資産設計塾』シリーズなど多数。
(詳しいプロフィール)
→ 内藤忍の公式ブログ
→ マネックス・ユニバーシティ