▼投資の用語集

相関係数とは

相関係数とは、2つの資産の関連度合いを示す統計値です。
そして、その関連度合いは各資産のリターンを元に算出され、「0を中心に、1~-1の範囲」の数値で表されます。(%などの単位はありません)

具体的に、トヨタ株とベンチャー3社(A株、B株、C株)の値動きを比べて、関係度合いを見てみましょう。
トヨタ株の株価推移をベースに、1社ずつ比べます。

■比較結果
  トヨタ株と比べた値動き 相関係数
A株 非常に似ている 0.8 強い正の相関がある
B株 ほとんど関係が無い動き 0.04 相関なし
C株 ほぼ反対の値動き -0.8 強い負の相関がある

上記より、相関係数が0だと値動きが無関係で、1に近いほど値動きが似ており、-1に近いほど反対の動きをすることが分かります。ちなみに、1の場合は完全に動きが一致していることを意味します。

分散投資をより効果的にするには、この相関係数が重要になります。
最も効果的な分散は、値動きが逆の(相関係数が-1に近い)ものを組み合わせることです。
相関係数が-1に近ければ近いほど、リスクが小さくなり、逆に相関係数が(完全に)1の場合は分散効果がありません。

上記の例で言えば、トヨタ株とC株の組み合わせによるポートフォリオが、リスクを小さく(=リターンのブレを安定させる)のです。この場合、ポートフォリオのリスクは、トヨタ株やC株のリスクと比べて約1/3になりました。(グラフ・表)

■ポートフォリオのリスク・リターン

  年率平均
リターン
リスク
(標準偏差)
 
トヨタ株 10% 19%  
C株 -6% 17%  
ポートフォリオ 3% 6% →約1/3になった

また、株価推移グラフにポートフォリオを加えてみると、株価の変動幅が抑えられ、ゆるやかに値上がりしている様子が分かります。(グラフ)

■ポートフォリオの株価推移